ブラックウォールナットの鋸目仕上げのダイニングテーブル/田山
2015年2月13日
こんにちは
制作の田山です。
今日はちょっと変わったテーブルの制作を紹介します。
ウォールナットの2400mm×1200mmの3枚はぎ(接ぎ)のテーブルです。
【木取り前】
この天板の仕上がりは、製材所での跡をそのまま残すというものです。
通常、製材されたままの板だと、その後の乾燥過程等で発生した反りやねじれ、キズ、汚れがあるため
平面出しを行った上で接ぎ合わせていきます。
しかし、
この材の厚みが薄かったこと、
素性が良く、反りやねじれが少なかったこと、
お客様の御要望等、
様々なことを加味してこのような仕上げにすることになりました。
平面出しをしないと聞くと作業が減って楽になると思われるかも知れませんが、そんなことはありません。
これにはこれの苦労があるのです…
まず、凹みや桟木のあとを目立たなくさせるためアイロンを当てていきます。
そして、製材時の跡を消さないようにするため、金ブラシで、全体の汚れやキズを落としていきます。
さらに、大変なのが接ぎ合わせです。
素性が良い材といっても多少のうねりはあります。
それが目違い(接着部の段差)とならないよう、クランプを駆使してなるべく平面になるように接着するのです。
しかし、どんなに努力しても、平面出しをしていない以上目違いは出ます。
その目違いをとっていくのですが、普通にとっただけだとそこの部分だけ製材時の跡が消えてしまい、
違和感ができてしまいます。
なので、その跡にあわせるようにノミで突き、線を作っていくことで、不自然に見えないようにしていくのです。
これがそんな手間のかかった天板です。
【塗装直後】
ロッジや古民家などでは、普通のテーブルより断然マッチすると思います。