椅子の制作④/淺井
2015年2月22日
こんにちは。
制作の淺井です。
さて、椅子最後の部材、笠木(背もたれ)の制作です。
今回、既にご注文頂いているナラ5脚は、諸々を考慮し、贅沢に笠木を削り出しで制作します。
ひとつの部材としては、これが最も手間がかかるといえます。
しかし、削り出しで制作することで、曲げ木では表現できない曲面や、自然で味のある木目が出せます。
正面から見た時に、綺麗な木目になるよう木取りし、荒切りします。
【角材から木取り】
おおまかな形に切り出した後、反り鉋、鉄やすり等の手道具を駆使し、曲面を作っていきます。
笠木は最も人の手が触れる箇所なので、触って違和感のないよう、慎重に丁寧に削っていきます。
鉋の刃が切れなくなれば逆目が起きてしまうので、仕上げが近くなるに従い、頻繁に砥ぎを行い、
切れる状態をなるべく維持しつつ、すこしずつ思い描く形に近づけていきます。
【左・削り出し前/右削り出し後】
ペーパーで仕上げをし、笠木完成です!