タモのパソコン台の制作/田山
2015年10月22日
こんにちは。
制作の田山です。
タモのパソコン台を制作しました。
形は天板に板脚がついたシンプルなデザインです。
しかし、いつものように材料にはこだわり、柾目材で同じピッチで接ぎ合せています。
それにしても、タモの柾目材でさえ、手に入りにくく、希少なものになってきました。
一昔前までは手軽に手に入る材だったそうですが…。
さて、タモ材で苦労するのは塗装です。
タモやナラのように導管がくっきりした材料をオイル塗装すると、吹き戻しという現象が起こります。
オイル塗装は塗った後にしっかりと拭き取るのですが、その際、導管に染み込んだオイルが表面に戻ってくるのです。
長い時では半日以上、拭き取っても拭き取っても戻ってきます。
この拭き取りを怠ると、吹き戻ってきたオイルが固まり、光に当てた時にキラキラと光り、ムラになってしまうのです。
これがその写真です。
少しわかりにくいかもしれませんが、光に反射して白くなっている部分が吹き戻したオイルです。
これらは塗膜を剥がせばとれるのですが、部分的に剥がすとそこでまたムラが生じてしまうので、
結局は全体の塗膜を剥がさなければならず、初めからやり直しとなってしまいます。
なので1時間に1度程度確認するようにして、吹き戻さなくなるまで拭き取りを続けなければなりません。
家具制作は本当に様々な知識、経験が必要なんだとつくづく感じます。