アクロージュファニチャー

桐のテーブルの制作/田山

2016年2月28日

こんにちは。

制作の田山です。

先週のブログでも書きましたが、花粉の季節が始まりました。

最近は朝の打ち合わせ時に毎回目をかいてしまっている気がします。

さて、制作の方ですが、桐のテーブルを納めさせていただきました。

この材料はもともとお客様のご自宅に生えていた桐の木だそうです。

それを挽いて、自然乾燥したものでテーブルができないかとご相談を受けました。

桐はとても柔らかい木なのでキズがつきやすく、正直テーブルの材料としては向いていないのですが、

お客様と打ち合わせた結果それでも構わないということになり、制作させていただくことになりました。

木取りもお客様と一緒に決めていきました。

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桐には空気に触れていくうちに黒く変色していく成分(通常アクと呼びます)が含まれており、

乾燥過程でアク抜きという作業をします。

残念ながらそれがされていなかったのか、削っても黒く変色している部分が取りきれませんでした。

それを目立たなくさせるため、漂白を試してみました。

すると最終的にこれだけ目立たなくさせることができました。

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before                 after

天然乾燥で乾ききっていないということもあり、今回は鉄の反り止めを入れました。

その反り止めにあわせて、ルーターで掘り込みを入れていきます。

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反り止めには大きなバカ穴を開け、取り付け時にはその一番外側にビスをもむようにします。

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これは木の収縮に対応するためです。左端に隙間を空けているのも、同じ理由です。

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また、穴の空いている部分はこのように黒く埋めました。

塗装をすると黄金色のようになり、縮み杢が際立ってとてもキレイです。

今回の制作では、お客様の持ち込み材ということで、替えがきかないということもあり、

いつにもましてミスが許されないという緊張感がありました。

また、お客様自身の思い入れもあるものなので、少しでも良くしてあげたいという思いもあり、

最終的な寸法決めや、耳の加工などに時間を要してしまいました。

しかし、納品時にとても喜んでいただけ、こちらとしてもやってよかったなぁととても嬉しい気持ちになりました。

職人冥利に尽きますね。

こちらがその納品時の様子です。

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コタツにもしたいということで、

桐の天板の下に中天を設け、脚もロー・ハイの2段階に変えられます。

 

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