アームチェアの制作③/淺井
2017年12月21日
こんにちは。
制作の淺井です。
先週、今週とテレビ、地域雑誌の取材、撮影が続けてありました。
ここ神楽坂に移転してきて、徐々に各メディアの方からお声を掛けていただけるようになってきています。
少しでも多くの方にアクロージュファニチャーを知っていただけるよう、今はこのような活動も積極的に行っています。
番組内容、放送スケジュール等の詳細は後日HP上にてお知らせいたします。
さて、アームチェアの制作の続きです。
全てのほぞ加工が終わったら、一度全体で仮組をします。
ここで脚部構造の最終確認を行います。
左が制作品。右が以前制作した実寸大サイズのモックアップ。
特に後ろ脚のほぞ穴と、前後脚をつなぐ貫・ツナギは、角度がついているため加工がとてもシビアになります。
各パーツを削り込み、仕上がり直前まで加工した段階で、再度寸法の確認を行います。
ここまででもわかるように、今回のアームチェアのように複雑な形状、仕口になると、
加工時間に加え、数多くの細かな確認の工程も必要になってきます。
ここを省いてしまうと形のバランスも崩れ、構造上の問題が出てくる可能性があるのです。
脚の形成です。
この4本脚はそれぞれ円柱ではありますが、外側は直線に近く、内側に膨らんでいる形状をしています。
さらに前脚と後脚の形状にもわずかな違いがあります。
そのため旋盤での加工が不可能です。
鉋を使って、手加工で1本1本仕上げていきます。
前脚、後脚それぞれを綺麗な左右対称になるよう、フリーハンドで加工していくのはなかなか難しいものがありました。
併せて貫、ツナギの加工も行います。
脚上部先端は笠木(背板)と接合されるため、最終的には接着後に削り合わせていきますが、
加工精度、効率を考え、この段階で可能な限り仕上げ直前まで作り上げます。
脚部の形成が終わりました。
再度仮組をします。
ここまでで全行程の半分弱といったところでしょうか。
次回脚の最終確認~UPします。