オーディオラックの制作/淺井
2018年10月29日
こんにちは。
制作の淺井です。
現在、ここ神楽坂では「まち飛びフェスタ2018」が開催されています。
これに合わせ、当工房ではオーディオをメインとした、無垢家具工房ならではの展示を行っています。
無垢材とオーディオがどのような融合をしているか、神楽坂にお越しの際は是非お立ち寄りください。
さて、今回の展示会コンセプトに近いオーダーがありましたのでご紹介致します。
ご依頼はオーディオラック。
前扉を閉じた状態でも中のオーディオ機器がリモコン操作でき、状況に合わせて仕様変更できるように。
材料は黒っぽいものがご希望でした。
お客様の言葉の中からヒントをかき集め、打ち合わせを重ねる中で、漠然としたイメージを具体化して提案していきます。
今回は樹種に高級感のあるブラックウォールナットを提案。
トップの天板をジョインター使用でノックダウン式にし、用途に応じて一段分増減できるようにしました。
重量のあるオーディオ機器が収まるので、部材にはある程度の厚みを持たせ、しっかりとした作りにする必要があります。
しかし、厚みが増せば増すほど、野暮ったさが出てきてしまいます。
そこで、扉にガラス、本体の一部に革という異素材を持ってくることで、重厚感を残しながら、
スタイリッシュさを持たせるようにしました。
制作の進行状況を逐次ご報告し、要所要所でご来社いただき、お客様のイメージと相違ないかを確認しながら進めていきます。
木目の向きひとつ、ハギ口の作り方ひとつで出来上がりの印象は大きく変わります。
プロとしての意見をお伝えしつつ、お客様にとっての最善の選択を探してしていきます。
総無垢で重量があるため、それぞれの工程が力仕事になります。
完成です。
ブラックウォールナットの黒、革の黒、ガラスの黒。
色は同色でまとまっていますが、それぞれの色差が立体感を生み、木の野暮ったさも軽減されているのではないでしょうか。
特徴的な木目も上手く活き、オーダーメイドならではの仕上がりになりました。
お客様にもご満足いただき、無事納品完了です。