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ダイニングテーブルセットの修理・修繕 - しゅうり しゅうふく -

ダイニングテーブルセットの修理をお受けしました。
天板の塗装は大きく剥がれていました。
天板にはポリウレタン塗装という、とても頑丈な塗装がしてありましたが
万能ではありません。
ポリウレタン塗装は激しい使用にも耐える優秀な塗装ですが、使用当初から劣化し続けるという問題があります。
長年に渡る直射日光や洗剤によって、ある程度以上に強度が無くなると、一気に劣化していきます。

椅子の角も長年の摩擦によって塗装が無くなっています。
着色の色合いも直射日光による変色が見られます。
革の着色もあちらこちらで剥がれていました。

大きく傷んでしまっていた天板の表面の塗装は、ペーパー等できれいに取り除きます。
指の力と根気のいる作業です。指紋が無くなり、指がつるつるになります。

椅子は表面の汚れた塗装だけを剥がし、養生をします。
塗装が剥げている箇所を、塗装が残っている箇所と同じ色に調色した
塗料で、塗っていきます。
タッチアップといって、油絵を描いているようなものです。
タッチアップが終わると、全体を補色しながら塗っていきます。
目標の色合いになるまで、いろいろな色を何度も塗っていきます。
合わせて革もタッチアップし、油分を与えてきれいにします。

天板はポリウレタン塗装ではなく、拭きウレタン塗装としました。
一日で塗装できてしまうポリウレタン塗装に対し、こちらは2週間くらいは掛かります。
一日一回、色合いを見ながら、いろいろな色を少しずつのせていきます。
拭きウレタンはポリウレタンに比べ、欠けたり、割れたりし難いのが特徴です。
塗り方は昔ながらのウエス塗り。
風合いが良いのですが、時間が掛かるので、このような仕上げを行う工房は稀かと思います。

修理が完了したダイニングテーブルセット。
使い込んだ風合いが加味され、素敵なアンティーク家具になりました。
まだまだ長く使用できそうですね。