ベンチ座板制作/田山
2015年8月10日
こんにちは。
制作の田山です。
ベンチの座の削り出しを行いました。
ここで重要なのは最後の仕上げです。
以前にも書いたかもしれませんが、人間の手というのは本当に微細な凹凸も感じ取ることができます。
それをなくしつつ、滑らかな曲線に仕上げるというのがとにかく大変です。
自身の手で何度も確かめ、凹凸を感じなくなるまで調整し、仕上げていきます。
これがその完成品です。
一見すると左右の曲線だけに感じますが、前後でも中心が5mm程下がるような曲線をつけてあります。
たった5mmと感じるかもしれませんが、手間をかけ、この微妙な曲線をつけることにより、
格段に座りやすくなるのです。
また、木目も左右対象になっているように見えると思いますが、ブックマッチ材を使用しています。
しかし、ただブックマッチにして削り込んでいくのではなく、
削り込んだ後でこのような木目になることを想定して、あえて木目をずらした状態で接ぎ合せています。
キレイな物を作り上げるということは、本当に根気がいるな~とつくづく感じます。
しかし、 この苦労なくしてより良い物はできないとも感じてしまいます。
その度に木工は奥が深いなとか、難しいなと考えさせられます。
しかし、それが面白さや、やりがいでもあります。
少しでも木の魅力を引き出せるよう努力していかなければと思う次第です…