座卓リペア/淺井
2015年9月1日
こんにちは。
制作の淺井です。
先日、座卓のリペアのご依頼を受けました。
一目見るだけで時代を感じさせる、とても味のあるケヤキの座卓です。
天板は一枚板で、このサイズの物は現在ではなかなかお目にかかれない、貴重なものです。
お客様はこちらを円卓にすることをご希望されています。
長い間大切に使われ、お客様にとって材以上に価値あるものに手を加えるのはとても緊張します。
しかし同時に、また10年、20年と使われることを考えると、このようなリペアもまた、
木工職人としてのやりがいを感じます。
まず、状態を確認しながら分解していきます。
特に再利用するパーツは慎重に扱います。
幸いにも接着にはにかわが使われていたので、壊すことなく各パーツを分解することが出来ました。
ほぞ穴や溝は端材で穴埋めし、全体の削り直しを行います。
円形に加工し直した天板に合う様、脚を加工し再接着します。
天板を脚に乗せるとこんな感じになります。
数回塗装を行い、あとは脚と天板を取り付けて完成です。
こうして自分の作ったものを通じて次代の職人にバトンを渡す事は私たちの目標でもあります。
今回のご依頼はそんな気持ちを新たにさせてくれるものだったと思います。