アームチェアの制作/田山
2016年12月29日
こんにちは。
制作の田山です。
今日はアームチェアの制作について書きたいと思います。
無垢の家具で難しいといえば、なんといっても木取りです。
残念ながら木取りの様子の写真を撮り忘れしまいました。
背板に関してはこのように接着し、ここから削り出していきます。
削り込んだ後に木目が自然に見えるよう、木目の繋がり等を想像し、木表・木裏を考え、木取りをします。
座面に関しても同様です。また歩留まりよく(使用しない廃棄部分を少なく)とれるかも考慮します。
木取り、接着後は加工に入ります。
座面ですがディスクグラインダーに座繰りビットをつけ、荒どりをしていきます。
その後反り鉋で削り込んでいき、最後はペーパーで仕上げていきます。
背板に関しても同様で、最初に荒どりをし、その後削り込んでいきます。
ここで難しいのは左右対称にしなければならないということです。
使う側からすれば左右対称になっているということは当たり前なのですが、作る側からすればこれがかなり厄介です。
座面でいうと座繰りの凹み具合、その曲線、木端の厚み等を均等にしなければなりません。
背板はさらに複雑で、ほぼ全てが曲線でできているため、それらを全て左右対称になるように削り込んでいかなければならないのです。
もちろん凹凸がほんの少しでも残っていると手で感じ取ってしまうため、そこにも気を配らなければなりません。
そうこうしてできたのがこれです。
*削り込んだ後に接ぎ口の木目が自然に見えるよう、木取りの段階で考えています
自身がまだ未熟なため大分時間を要してしまいました。
もっと速くできるようにならなければと反省しきりです。脚部分の制作はまた次回に書きたいと思います