アームチェアの制作④/淺井
2018年1月26日
こんにちは。
制作の淺井です。
先日ここ神楽坂にも雪が降りました。
近年稀にみる大雪です。
所沢から神楽坂に移転してきて2年目、はじめての積雪となりました。
見慣れた景色のあまりの変わりように、無意識だといつもの帰り道を間違えそうになる程でした。
さすがに当日、翌日は木工教室も休講。
所沢の頃にも教室が連続で休講になる事は滅多にありませんでした。
通われている皆様には案内が急遽になってしまい、ご迷惑をお掛けしました。
現在は教室もショップも通常通りオープンしておりますので、見学等も随時受け付けております。
さてアームチェア制作の続きです。
今回は接着に向けての脚の最終確認~ご紹介します。
脚部のパーツがすべて仕上げ直前まで加工を終え、仮組をしたら、1/1図面と照らし合わせて、狂いがないか確認していきます。
角度、ひじ掛け・背もたれとの接合位置なども、全体のバランスを崩さないために、図面に正確に作り上げます。
三次元で角度がついているため、複雑な構造を頭で立体的にイメージしながら、調整箇所を割り出していきます。
調整後、仮組同様圧締し、接着していきます。
次に椅子上部、背もたれとひじ掛けの加工に入ります。
バンドソーやディスクグラインダーで粗取りをし、あとはひたすら鉋掛けを行います。
背中と当たる位置、曲線・曲面、厚み、デザイン、ひとつひとつの要素を手と目で確認しながら削っていきます。
この段階で仕上がりの9割くらいまで削り上げ、ほぞの加工に入ります。
ほぞは雇いほぞ。
強度面から必要な寸法を考え、ほぞ自体もそれにあわせて自作で用意します。
ほぞ穴もボール盤が使えないため、電動ドリルを使って手で開けていきます。
ここで、ひじ掛けと背もたれの接合部や脚との接合部の胴付き面の角度とほぞの角度が非常に重要になってきます。
これら6か所の接合部全てがお互いに辻褄が合っていないと、隙間ができ接着強度が落ちたり、脚の狂いを生みます。
そのため接着前にできる限り仕上がりに近い形まで削り込み、明確な墨付けをしていく必要があるのです。
接着。
ここまでくるとようやくそれらしくなってきました。