ロッキングチェアの制作⑧/田山
2018年4月2日
こんにちは。
制作の田山です。
暖かい日も増え、桜も満開になりましたが、個人的には花粉の猛威に襲われており、辛い日々が続いております…
さて、制作についてですが、長らく書いてきたオーダーメイドのロッキングチェアの最後の仕上げから完成までを書いていきます。
接着が終わると、残る加工としては、手かけと前脚のつなぎ目部分の局面削り、補強のための隅木制作、座面を留めるためのコマの制作となります。
局面削りは繰り小刀を用います。
つなぎ目の部分は繊維の方向が変わるので、刃物をあてる向きを変えて、逆目ぼりにならいように注意しながら削っていきます。
※黒い木は2つ目に制作したブラックウォールナットのものです
隅木は、それぞれ固定する部分の角度に合わせて制作します。
コマは、一見すると四角い木っ端をただ取り付けてるように見えますが、座面に対して平行になるように上端の角度を削りあわせています。
前、側面、後ろとそれぞれ角度が違うので、3種類の角度をつけたコマを作らなければならないので、地味ですが手間がかかります。
座面は、ワインレッド色の皮を選択しました。
ロッキングチェアは制作工程が多く、技術もいるため、作るのは大変です。
また、お客様にとっても、フルオーダーメイドで座り具合や揺れ具合を合わせて制作している特別なものです。
制作の難しさや特別なものを作っている緊張感もありますが、その反面やりがいも強く感じます。
技術的にも大変なロッキングチェアを、強度的にもしっかりとして、お客様の想いを形にする。
なんだか自分を試されているような…
完成したあとも、納品は大丈夫だろうか…、お客様に喜んで頂けるだろうか…と不安でいっぱいでした。
納品には同行しなかったのですが、喜んで頂けたということで一安心しました。
今後もお客様に満足して頂けるよう、より一層努力していきたいと思います。