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ブラックウォールナットの飾棚 - かざる のせる かける しまう -

飾棚サイズ    W720×D320×H750 
使用木材     ブラックウォールナット(アメリカ)

新築の邸宅から飾棚の付け替えのご依頼をお受けしました。
そもそもは「高齢の母が安心して使える玄関にしたい」とのことで、腰掛の制作依頼でした。
お伺いし、お話しを聞いていくなか、「木のぬくもりが好きで建てたけど、玄関周りが殺風景で、帰って来る度にがっかりしてしまう」とのこと。
また「近所の方とここで長話をすることも」あるそうです。

玄関周りは、たしかに木が要所を占めていますが、新建材であったり、プリントであったり、集成材であったり…
家全体としては豪邸ですので、この玄関を何とかしたいと言う気持ちが分かります。
「この飾棚も本当に嫌なんです…」と。
「この形を活かしながら、無垢材を被せることはできますよ」
「本当ですか!」

目の前にあって、小さいながらも大きな役割を果たしていた、小抽斗付きの飾棚。
家の壁にしっかり固定されていたため、容易に外すことはできません。
クロスを貼り替えるのも大変なので、デザインはそのままでカバーをすることにしました。

材は気に入られたブラックウォールナットで。
ちょうど丸太挽きで購入した材があり、今回のオーダー一式が共材で作られるというと贅沢な逸品になります。
前蓋やパイプ脚は、形そのままに作り直します。
難題の天板。伸縮の問題があり、無垢材をそのまま貼る訳にはいきません。
無垢材のブラックウォールナットを使用しますが、5層となる合板を制作します。
こうすることで、木の伸縮やねじれ等を抑えつつ、表面的には無垢材にしか見えないようにできます。
緊張感のない丸コーナーは角デザインに変更しました。
少し大きめに工房内で制作し、後は現場で鉋等で削り合わせて壁にぴったりと着けます。
同じデザインでも、素材や質感が違うと、全く違った物に見えますね。

玄関口からの一枚。
飾棚以外もスツールと左側のベンチを制作しました。
一空間に3点お納めできると、統一した雰囲気が出て、良いですね。
「家に帰って来るのが楽しみになりました」
玄関って大切ですね。
小振りながらも、やりがいのある制作でした。