アクロージュファニチャー

オーディオ・ステレオ

オーダーメイド LPボディ/P10仕様【メープル】無垢

【樹種】メープル(無垢材)
【サイズ】SP10合わせ
※対応機器:SP10

メープル無垢材を用いたLPボディのご依頼です。

ご依頼主は当工房と親交のあるstereo編集長吉野氏や、オーディオ評論家の田中伊佐資氏のご友人で、機器はSP10です。
以前に制作した田中氏のブラックウォールナットのLPボディを見られてご興味を持たれたということです。

聞き比べをした結果、樹種はメープルになりました。
ご自宅のスピーカーはJBLparagonです。
スピーカー本体がブラックウォールナットなので、それ以外の樹種で音の汎用性を持たせようということでした。

すでにお持ちのSP10専用ボディとサイズを合わせるため、採寸していきます。
実際に工房にお持ちいただき、採寸、木取、加工を一緒に進めていきました。

今回はメープル無垢材を2枚接ぎの3枚練りで作っていきます。
まずは6枚の板を木取り、厚みを決めてしばらく寝かせます。

6枚使いますが表面に見えてくるのは一番上の2枚と、正面の木端、木口のみという大変贅沢なものです。
材自体は一枚の板から切りだしていくので本来であればどれも表に出てきて差支えない良材です。
正面の3段になる木端と上端にその中でも最もきれいな木目がくるように配置します。

接ぎ合わせが終わった板にLPが入るための穴を開けていきます。
今回は2枚分が貫通穴、一番下が掘り込みという加工でした。
これはボディの厚み、機器の深さ、そしてご依頼主の考え方で都度、変更しています。
ボディの体積も音に影響するということでした。

機器用の穴を開けたら3枚を練り合わせます。
その後、アームベースをのせる場所に掘り込みをして、コード用の貫通穴を開けていきます。
この部分も毎回違う仕様になるので、打ち合わせも入念に行っていきます。

完成しました!
と、思った矢先に、ご依頼主が急病を患い、納品できない状態に…。
一命をとりとめ、ご自宅にお持ちした時には完成から1年が経過していました。

お待ちかねのJBLparagonとの共演です。
みなさんお集まりになり、無事、お披露目することができました。

LPボディは機器が同じでも、ご依頼主の考え方や好みに合わせて制作していきます。
樹種、サイズ、配置寸法、アームの角度やベースの有無、などなど。

これからもオリジナルの音作りをお手伝いしていきます。

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