アクロージュファニチャー

神楽坂木工教室の存続を目指して!

2020年7月16日

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新型コロナウイルスによって、世情は本当に変わってしまいました。

緊急事態宣言が出されてからで考えれば、まだ僅か3か月です。

先日テレビで「野球で言えばまだ2回くらいです」といわゆる政府の専門家が

言っているのを聞いて、「そうなんだよな~」と、

先の見えない時代が延々と続くと思うと、心が苦しくなりました。

 

今年1月、アクロージュファニチャーは法人化し株式会社となりました。

「個人工房」を考えていた私としては大きな決断です。

時代の変化に即し、雇用体制や福利厚生もしっかりとした家具工房になろうとしています。

社会保険に加入し、ありとあらゆる民間保険にも入りました。

税理士・社労士・司法書士とも顧問契約し、

あらゆる面からいわゆる「ホワイト企業」のお墨付きをいただけるよう

膨大な手続きを現在行っています。

 

後押しした原因として、弊社のお弟子たちは丁度お年頃でありました。

結果、4名の社員のうち3名がこの半年で相次いで結婚しました。

この場を借りてご報告させていただきます。

 

工房を構えて15年。

「やっとここまで来た」と言う感無量の半年の予定でした。

そこにやってきたのが新型コロナでした。。。

 

教室で言いますと、この数か月で50名が退会・休会されました。

25名が席を残してくださいながらも、不参加となっています。

土日を中心に新規参加者もいてくださり、現時点定員に対し25席空きが出来ている状態です。

5月度は教室閉鎖によって、300万円分の粗利益が無くなったことにもなります。

 

家具制作となりますと、この3か月で、600万円分の注文のキャンセルがありました。

小さな工房であります弊社のレベルでは数か月分の売上に当たります。

 

僅か3か月のコロナ渦ですが、1000万円近い利益が消えたことになります。

そうした中でも、何とか社員の給与は満額を渡せ続けています。

私の給与はと言うと、流石にここには書けない燦燦たる状況です。。。

持続化給付金や自粛協力金の申請をしています。

皆さまの納税に助けていただく状況です。

銀行から1000万円の融資を受ける申請もしました。

3年間は無利子のコロナ枠の融資になります。

この半年は本当に忙しく、ありとあらゆることが初めてのことで、必死に日々考えています。

 

家具職は元々「食えない職業」であります。

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、

社員10名以上の木工所の家具職の平均給与は、総支給額で325万円だそうです。

建築系では最下位で、全職種の中でも下から数パーセントに入る残念な職業になります。

そして、私の知っている限り、独立系の家具メーカーで

平均給与が400万円に達しているところは一箇所もありません。

仕事内容はとても代えがたい楽しい仕事なのですが、「食えない職業」となっています。

利益が出ない構造から、どの会社も抜け出せていません。

 

私としてはこのような業界に身を捧げながらも、家族やお弟子たちの将来のためにも

少しずつですが成長し続けてきました。

これからの数年。体力がない構造にある木工所の多くが廃業していくことになります。

私たちは何とか生き残るだけでなく、成長もしていかなくてはなりません。

 

教室の皆さまへのお願いです。

教室内はできる限りの感染防止対策を行っております。

今後も対策は進歩させていきます。

正直言いますと、席が50席空くと運営や維持が一気に厳しくなります。

健康や生命に関わることでありますが、

できるかぎり今後も私たち木工教室をご愛顧いただけますことを願っております。

皆さまの今月のご参加が、「私たちの来月の普段の生活」に繋がっています。

ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。

 

アクロージュファニチャー

代表 岸邦明

 

 

 

 

 

 

 

 

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