アクロージュファニチャー
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卓上小型スピーカー(音楽之友社)

無垢材を使った今までにない
本格的な卓上小型スピーカーを生み出したい

そんなお客様の夢を叶えるために、
美しい木目と美しい音を併せ持つ材から全てを左右対称に組み合わせるご提案をしました。

アクロージュファニチャーのANSWER

無垢材で作ることの難しさ

工房近くに音楽系出版社である音楽之友社があります。「スピーカーを無垢材で作ることはできませんか」とのご依頼をいただきました。
実は無垢材を使用したスピーカーは世界的に見ても、メーカー品としてはまず作られていないとのことです。質の良い材を確保し、長期的に見て伸縮等がある無垢材を使用しながらも、不具合が生じないように作り上げることは、量産品としては非常に難しいからです。
さらに言えば無垢材のスピーカー、それはもう楽器として考えなくてはなりません。無垢材なら何でもいい訳ではなく、木によって音が変わります。今回はお打ち合わせの中で、オーディオとの相性が良いとされているブラックウォールナットで作ることにしました。

こだわりぬいた材・木取り・設計

同じブラックウォールナットでも木目や比重の違いで音が変わります。ある意味、通常の家具以上に、スピーカーの適材探しは厳密です。経験上から、木目や色合いが美しく、音も良く鳴るはずの一本の丸太を選びます。その丸太材から、最も木目が美しくなる箇所を贅沢に使い、全てを左右対称に制作していきます。そこまでしないと左右の音が同じにはならないのです。
無垢の木は毎年伸縮を繰り返します。それを織り込んで構造を決めなくてはなりません。使用する場所に適した含水量の材を使わないと、使用後に反ったり、ねじれたり、隙間が空いたりと不具合が生じます。それは余計な振動につながり、音に悪影響を与えます。はばからずに言えば、無垢のスピーカーは、無垢の木を知り尽くしている私たちのような木工家だからできる、逸品の木製品でなくてはなりません。

心地よい音と美しさの共存

木部の制作を終えたエンクロージャーのサイドパネルには本革を貼ります。本革もオーディオとの相性が良いのです。人が心地よいと感じる音というものがあります。長い歴史の中で楽器として使われてきている木や革はそうした音を響かせるのです。スピーカーであってもそれは同じこと。小さな卓上スピーカーですが、良い音が出るはずです。
オーディオ評論家として有名な石田善之氏がデザインしたこのスピーカー。オーディオ愛好家の中で好評を博しました。視聴会も行い、無垢の音の良さを感じた多くの方が購入してくださりました。ありがとうございます!

お客様の声

音楽之友社のオンラインショップ「オントモ・ヴィレッジ」企画で誕生したこの「Ishida model」ですが、完成した無垢材を使用したスピーカーの音についてご感想をお聞かせください。(オーディオ専門誌「Stereo」編集部吉野様ご回答)
一言で言うと「深い音」。曲を構成する音それぞれが分裂することなく、立体的かつ有機的に混じり合う。高音はクリアに響き、低音も芯のある太さがでます。それが再生される音楽に一体感を与え、音楽の世界に引きずり込まれるような感覚に陥ります。
音楽を再生した時に、ただ鳴っているのではなく、スピーカー自体が演奏しているような、オーディオでありながら楽器的な要素を感じます。無垢材のスピーカーには合板等を使用した一般的な量産スピーカーでは表現できない世界があります。
今回この企画に際して、当工房は「木の匠」というご紹介をいただきました。どのような部分でそう感じられましたか。
「Ishida model」の出荷前チェックの際に、全ての音を実際に鳴らして聴きました。無垢なのでそれぞれが個性を持っているが、核となる根本的なコンセプトはどの個体も一切ぶれていなかった部分です。具体的には、木目や色のペアリング、工作精度の高さ。将来的な変化も想定してのデザインが「一生モノ」として使える匠の技でしょう。
今回の制作で、無垢の木がオーディオにとって良い音を生み出す可能性を秘めていることを改めて知りました。
今後、無垢の木を使用すると良いと思われるオーディオはありますか。また、それはなぜですか。
オーディオに関するもの(振動が影響するもの)ならなんでも試してみたいです。特にアナログと相性がいい気がするので、「SL-1200のボディを無垢で換装」というのはやってみたいです。世界で最も有名なアナログプレーヤーが音もルックスも大変身する。どうですか?あとは部屋自体を無垢で作ることが究極でしょう。笑
あなたの「想い」は「かたち」になりましたか。
YES!

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