アクロージュファニチャー

東京の家具の修理・リメイク

修理・修繕・再塗装  座卓【栃/トチ】無垢材

【樹種】トチ(無垢材)
座卓1点:キズ、塗装はがれ

大きなトチの座卓の修繕をご依頼いただきました。

厚み、サイズ共にこれだけ立派な一枚板は中々お目に掛かれません。
大人2人で何とか持ち上げられる重量があります。

無垢材なので、メンテナンスを行えば、半永久的に使い続けることが出来ます。

ご依頼主様やご家族の思い出と歴史がたくさん詰まったテーブルを、これからも使い続けられるように綺麗に蘇らせます。

全面に縮み杢が入り、圧巻の存在感です。

今回は、新たに置かれる部屋の雰囲気に合わせ、ダークな仕上がりをご希望されています。
総剥離をし、仕上げ、再塗装を行います。

脚はネジ式で取り外しが出来ます。
着色塗装になるので、裏面と脚も同様に仕上げて行く必要があります。

テーブルとしての役目を終えたとしても、また誰かが手を加え、別のかたちで存在させ続けることができます。
この一枚板は十分にその価値があります。

ガラスコーティングに近い、分厚い塗膜で覆われています。
剥離剤を使いながらのペーパー当てになりますが、サイズと全面剥離ということもあって、相当な時間と労力が必要になります。

移動だけでも数人掛かりです。
数日間費やして剥離作業、仕上げを行いました。

併せて耳や脚も丁寧に手作業で塗装を剥がしていきます。

四隅に欠けや凹みはあるものの、堅い塗膜も助けて、無垢材自体に目立ったキズはありませんでした。
大切に使われてきたことがわかります。

お客様の希望を考慮し、今回の塗装はプロの塗師屋さんにお願いすることが最良だと判断しました。

以前の様なガラス的な仕上がりではなく、控えめな光沢感で上品な仕上がりを目指しました。
この微細な塗装のコントロールとムラの無い均一な仕上がりは、やはりその道のプロでないと難しい作業です。

特徴的な木目を活かすよう、”透明な着色”をお願いしました。

着色塗装したことで見事に部屋の雰囲気に馴染んでいます。

部屋の主役になる存在感に、洗練された上品さが加わりました。
新品同様、ではなく、新たな逸品として生まれ変わりました。

ここからまた、新しい思い出が刻まれていくことと思います。
そして、誰かの手でまた生まれ変わっていくのだと思います。

家具の存在価値を改めて感じさせてもらえるご依頼でした。

ページの先頭へ戻る