アクロージュファニチャー

収納・キッチン・飾り棚

ベリ材 キッチン収納

表面樹種:ベリ無垢材

芯材:ラワンランバーなど

 

※テレビボードも同時納品していますので、ぜひご参照ください。

工房主のご親友であり設計士であるご夫妻から、ご自宅のキッチン収納とテレビボードのご依頼をいただきました。

樹種はベリというアフリカの広葉樹です。
ゼブラウッドと似たような木目で、濃淡のあるシマ模様が特徴です。
当工房に数枚だけあったものでご提案したところ、大変気に入られ、このベリでの制作になりました。

全体を無垢材で制作するだけの量は用意できないことから、厚み30mmほどの材を単板にし、化粧板として使用することになりました。

長さ3000mm、幅300mm以上ある材をこの工場でどのようにして割いていくのか。
使える状態になるのか。
最初から高い壁が立ちはだかっていました。

まず、機械場の配置を替え、それぞれの機械の前後に6000mmを確保します。
そして各定規の調整です。
新しい幅広の定規を用意したり、刃口を作り替えたり…
少しの刃の傾きやブレがあるだけで予定していた寸法にあがらなくなってしまいます。
余裕のない材なので失敗は許されないことから徹底して調整をしていきました。

3枚の材料を割くだけで丸一日。
無事、単板にすることができたところで、本格的に作業に入る準備をしていきます。

通しで必要なものはシンクした収納、キッチン後ろの収納の上下1台ずつの3台です。
それぞれブックマッチ仕様で計6枚を使います。
一番きれいな、かつ、続きの6枚で合わせます。
そうすることで3台の前板の木目を揃え、全体にまとまりを出していきます。
それぞれの引き出しや扉に切り分けていきますが、木目はつながっているので切り白は数ミリです。
乾燥していてとても欠けやすい性質があるので、ただ切るだけでもいつもとは違い、とても神経を使う作業でした。

切り分けた数ミリの板をまずは接いでいきます。
接ぎ口はわずか5mm程度。
たわまないように、目違いができないように定規を当てながらこちらも慎重に進めていきました。

単板ができたら芯材に練り合わせ、加工を進めていくのですが、表面が無垢材で裏面がメラミンというイレギュラーな練り合わせもまた、多くの試練がありました。

途中、作業内容を変更したり、手間を加えたりと長期にわたる制作でした。
内部の箱体はキッチンということもあり、すべてメラミン板を使用しています。

これだけの面積を突板を使用した化粧合板でなく、無垢材から作っていくというのは簡単なことではありません。
しかも、これらの材は共材といって、すべて同じ丸太です。

また、3000mmの通直材でなければこれだけの仕上がりにはなりません。

当工房のこだわりとして、良材の提案、使用があります。
また、その材をいかしきるだけの技術があります。
もちろん、一筋縄ではいかなかった制作ですが、解決する術を持っていました。

設置作業の際に見に来られたご夫妻のワクワクした表情を見て、こみ上げるものがありました。
お二人のこだわりある空間作りのお手伝いをさせていただき、こちらとしても大変多くのことを学びました。
妥協なきもの作りに対してこちらもしっかりと応えることができたと思います。

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