アクロージュファニチャー

キッチン収納・飾り棚

オーダーメイド家具  食器棚・キッチン収納【楢/ナラ】無垢

【樹種】楢/ナラ(無垢材、化粧合板)
【サイズ】W1100mm×D350mm××H1800mm

キッチン収納のご依頼です。

新居を建設するにあたりご依頼いただきました。

ご予算、効率等を考えて、本体をミズナラ化粧合板で、中天板、引出の前板や戸框は無垢材で制作しました。

ミズナラの化粧合板というといかにもありそうですが、実はとても貴重なものでした。
通常、ナラ化粧合板と言うと近年ではホワイトオークのことを言うそうです。
ナラは国産、ホワイトークは海外からの輸入材です。

風土が違えば同じ種でも色合い、木目、表情が異なります。

今回は突板探しから始まり、見つけることが出来ました。

ミズナラ化粧合板自体はとてもいいものが手に入り、通直で木目も細かく、非の打ち所がないものでした。

本体の素材がとても良いので、無垢材も負けてはいられません。
化粧合板と無垢材を併用する場合、色味が大事になります。
同じミズナラでも色合いは様々。
木目の幅や、硬さ、ナラ特有の斑(放射組織)の見え方。

何本かあるミズナラの丸太の柾目挽材を見比べ、最良のものを使います。
またその材からそれぞれの使い方を考えていきます。

今回は金具は戸の挽き手のみになります。
引出はご依頼主様と打ち合わせをした結果、上部に掘り込みをすることになりました。

金具は異素材であり、家具の中ではアクセントでもあります。
それゆえに、配置を間違えると悪目立ちをしかねないものです。

戸框の原寸モックアップを作り、実際に想定の掘り込みをし、ご依頼主様にも見ていただきました。
あまり背が高くない奥さまにとっては10mmの違いでも使いづらさを感じてしまうかもしれません。

使い勝手と見た目のバランスを確認して本番を制作していきます。

ナラは導管が大きく、木目の向き(逆目・ならい目)の差が目立ちます。
可能な限り、向きを合わせ、斑の向きも合わせるように努力します。

取っ手、ガラス、コンセントはご依頼主様にご指定いただいたものです。

ガラスはわずかにゆがみがあるレトロガラスです。
取っ手は真鍮ですので、経年変化が楽しめます。

寸法もしっかりと納まりました。
背板から壁面に固定もされているので安定感もあり、安心です。

化粧合板と無垢材の差も感じさせない奇跡的な相性で制作することができ、大変喜んでいただきました。

先に納めていた右壁のチーク棚と一緒に。

チークの飾り棚の制作はこちらからご覧ください。

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