オーダーメイド家具　ダイニングテーブル【ブラックウォールナット】無垢 ブックマッチ

教室に通われている生徒さんからダイニングテーブルのご依頼を頂きました。
普段から教室で弊社の木工に取り組む姿勢などをご覧になっており、それを踏まえた上でご依頼いただけるのは、作り手としてとても嬉しい事です。

ご希望樹種はブラックウォールナット。
ご自宅の雰囲気に合う様な、シャープでスタイリッシュな仕上がりを目指します。

ストックの板の中から、いくつかの候補を提示させていただきます。
力強い、優しい、男性的、女性的。
同じ樹種であっても、一枚一枚異なる個性を持っています。
シンプルなテーブルだからこそ、ご依頼主様のお気に入りの一枚が見つけられるよう、材料探しに尽力します。

ストックの中に納得いく材がなければ、知る限りの材木屋を巡り、さらなる可能性を探します。

今回は最初に提示した選択肢の中に、節のバランス、耳の形状共にご依頼主様の求めるイメージに近いものがあり、こちらの板で制作を進めさせていただきました。

ブックマッチ仕様で仕上がり長さ1900mmある広々としたテーブルになります。

裏面には鉄製の反り止めを取り付けます。
出来り限りスッキリとした仕上がりにするため、反り止めが外から見えないように、天板の裏側に掘り込み加工をし、そこに埋め込みます。

テーブルの制作は、毎回世界に一つだけしかない板を加工していくので、もちろん失敗は許されません。
特に天板の加工は慎重に慎重を重ね行います。

反り止め加工は最も緊張する加工のひとつです。
ダブルチェック、トリプルチェックを重ねながら進めていきます。

脚には焼付塗装を施しています。
大きなテーブルなので、強度を出すために脚はある程度太めに設定しなければなりません。
しかし脚が太くなると木の野暮ったさを感じてしまい、今回目指すイメージとは異なってしまいます。

そこで脚を焼くことで表面を炭化させ、着色の黒とは違う独特の素材感を持った黒色にします。
更に天板との間にコマをかませることで天板が浮遊しているように見せ、軽やかな印象を与えます。

脚が黒色なのでご自宅の黒いタイルの床においても悪目立ちせず、一方で浮き上がる天板はしっかりと存在感を放っています。
天板、脚共に艶を抑えた仕上がりにしたことで、上品でとてもスタイリッシュな空間になったのではないでしょうか。

イメージ通りの仕上がりに大変ご満足いただけたようでした。

[制作担当 淺井]