オーダーメイド家具　ローテーブル【山桜/ヤマザクラ】無垢　ブックマッチ4枚ハギ

四角いローテーブルの制作依頼をいただきました。
ご希望の樹種はサクラです。

天板は完全な正方形ではなく、幅と奥行きの寸法が微妙に異なります。
使い勝手からでは無く、見た目のバランス（美しさ）でこのかたちを導き出したとのこと。
各寸法も細部にわたってご指示をいただき、ご依頼主様のこだわりを感じます。

オーダーメイドでしか実現できないご依頼主様の想いを、しっかりとかたちにさせていただきます。

まずはご依頼主様のご希望を叶える板探しです。

1枚板、ブックマッチ2枚ハギ、4枚ハギ...様々な可能性を検討します。
その中から選りすぐった候補材を数種ご覧いただき、ご依頼主様の好みの傾向を確認させていただきます。
有力候補が決まり、方向性が見えてきました。
ですがそこからさらに、本当にそれ以外の選択肢が無いのか、より気に入る板は存在しないのか、時間の許す限り探し続けます。
プロとしての見解もお伝えしながら、最終決定をしていただきます。

今回は、4枚ハギをブックマッチ仕様で合わせ、天板を制作します。

数パターンある並びの中から、最もバランスが良く、美しい選択肢を探します。

脚は貴重な厚材から切り出していきます。
木目を見て、最善だと判断すれば板のど真ん中から木取る事もあります。

色の濃淡がはっきりとしていて、節や縮み杢が見られる、強い個性を持った天板です。
素直で綺麗な欠点の少ない優等生の板も良いですが、欠点がむしろ意匠になる強さの持った、個性溢れる板もまた違う美しさがあります。

節は濃色のパテで穴埋めし、テーブルとしての使い易さも確保しました。
見るたび、使うたびに新しい発見があるのではないでしょうか。

縮み杢も見る角度で表情を変え、テーブルの配置や向きを変えるだけで、永く木を楽しむことができそうです。

デザイン的に和の要素もあり、ローテーブルとして違和感のない納まりになりました。
障子のあるお部屋の雰囲気にも馴染んでいます。

濃い桜の色味は、重厚感と歴史を感じさせてくれます。

納品から数日後、ご依頼主様から「木目が美しく満足している」とのお言葉をいただきました。

末永く使うものだからこそ、本当に気に入っていただけるものを提供したい。
私たちアクロージュファニチャーは、その想いを持って、オーダーメイドに取り組んでいます。